ごん太の出会い
「忘れ物」の香り人
平成16年 8月28日(土)
朝になって、日課になっているごん太君たちの散歩を済ませて、食事を与えてくれたご主人さまは、「きのこ汁」屋さんが開くのを待って、一番客になり、具だくさんの「きのこ汁」に幸せを感じている。
そこに幸太君がやってきた。「きのこ汁」屋さんの母ちゃんが「早いねえ」と声をかけ、「どうしたんだい」とまるで本当の母ちゃんみたいに話しかける。
幸太君・・「うん、昨日駅の外のベンチに忘れたリュックを取りにきた」
母ちゃん・・「次のバスかい」 (次のバスはお昼までないのです)
幸太君・・「うん」 母ちゃん・・「きのこ汁 飲んでいきな」
幸太君・・「うん」 隣でとうもろこしを焼いていたもう一人の母ちゃんが「とうもろこしが焼けたよ」
幸太君・・「うん」 そこに、トラックにスイカを積んで持ってきたおじさんが、スイカをスコップで割って「これも食べていきな」
幸太君・・「うん」 ご主人さまと他のお客さんにもスイカがまわってきました。ご主人さま以上に、幸せな幸太君(本当に名前の通りなのです)
幸太君に聞くと、みんなは山向こうの同じ集落に住んでいるのです。
ご主人さまは「集落みんなが家族みたいで、いいね」
幸太君・・「うん」
ご主人さま・・「忘れ物も、たまにはしてみるものだね」
幸太君・・「うん、うん!!」 なんだか、ごん太君までとっても幸せになってきました。
「幸太君!」
「幸せを感じるごん太君」