ごん太の出会い
「レトロ」の香り人馬
平成17年 4月 3日(日)
由布院に着くと、すぐにご主人さまはごん太君を小脇にかかえて、観光案内所に行こうとさっそうと歩き出しました。さっそうとはいいのですが、ご主人さまの場合は、短い足で大股に歩くのだからたまったものではありません。ご主人さまのこの歩き方は右足と右肩、左足と左肩がそれぞれ同時に前に大きく出るものだから、左小脇にかかえられているごん太君の顔は、ご主人さまの右足が前に出ると、左側の喫茶店が見えて、左足が前に出ると、右側の洋服屋さんが見えて、数回繰返すと今度は喫茶店の右隣のレコード店、洋服屋さんの左隣の理髪店、と言った具合に大きく揺らされるのだから、わけが分からなくなってしまいます。
駅に着くとレトロな馬車が止まっていました。とたんにご主人さまは向きを変えたのです。ごん太君はいやーな予感がしたのです。ワンと泣く余裕もなく、ごん太君のかわいいお鼻と、お馬さんの長い顔のその先の大きな鼻とがキッスする程近づけるのです、おまけにお馬さんの方はその気になってお鼻をこっちに向けてくるし・・・・
一難去って、いきなりご主人さまは「ひばりのくるま屋さん」を見事にでたらめに歌いながら、「ごん太君で〜す、写真を一枚撮らせて下さい、ごん太君のホーム・ページに掲載しま〜す」なんて調子よく話し掛けています。くるま屋さんは、ごん太君がはだか犬なのをビックリする余裕もなく、ただ苦笑いをするだけでした。(くるま屋さん、ごめんなさい)
ご主人さまの念願がかなって、由布院に来ることが出来たので、ハイになっている、単純なご主人様です・・・・ほんと! 疲れます・・・
「その気のお馬さんとごん太君」