ごん太の旅日記

山口県 「萩駅舎」にて

平成16年8月9日(月)

 すてきな駅舎ですね。いちど通り過ごしたのですが、あたたかい何かが見えたので、戻ってきました。 ねっ! すてきでしょ。 ご主人さま!
 いま、夜の7時30分です。ちょっとここで休憩していきましょう。
想像してください。
 シュッポ シュッポと汽車がこの駅舎に着いて、着物に赤い巾着と番傘を持ったおばあさんがこの駅舎から出てきて、わきに停まっている人力車のお兄さんに「暑いね、わたしの家まで行ってくれるかい!」なんていって、お兄さんの手助けで、人力車に乗って、「ゆっくり、やっとくれ」なんて・・・・・
 ここには、いまどきのストリート・ミュージシャンではなくて「路上歌人」、つまり着物のバイオリン弾き、それもラッパのついた「びおろん」(コルネット・バイオリン)で「かごの鳥」なんか奏でたりしていて・・・・
きっと、駅舎の壁には、着物美人が薬なんか持ったポスターが貼ってあったりして・・・
 自動販売機なんかはないよ。キップも汽車がくるちょっと前までは、売ってくれないのだ。それも近距離キップしかないのだ。遠距離キップは汽車の中で車掌さんが、「毎度ご利用、ありかとうございます。この汽車は特急出雲行きです。おくつろぎのところ恐縮ですがキップを拝見しま〜す。」なんて言いながら、キップバサミをカチカチ鳴らして来るから、そのときにキップを渡して大きな紙の清算書にキップバサミを入れてもらって買うのだよ。
そうして、団塊の世代のご主人さまは、ほのぼのとした気持ちになって、木の座席に頭をつけて旅の夜景を楽しむのです。
 楽しく想像できましたか?



ライトアップの萩駅舎

Copyright© 2004-2025 ごん太の旅日記 All Rights Reserved.